放射線医学分野

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主任教授
齋藤 和博
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概要

当分野では、画像診断、Interventional Radiology (IVR)、核医学、放射線腫瘍学のそれぞれに専門化し、高いレベルの診療と臨床に則した研究を進めています。

画像診断部門ではCT、 MRIの読影を主な仕事とし、他科のカンファレンスに積極的に参加しています。研究に関しては、臨床研究のほか、CT, MRIの撮影技術、画像解析に関する研究を行っています。画像解析に関しては海外の研究施設と共同研究も行っています。

IVR部門では血管系、非血管系のIVRを数多く施行しています。特に肝癌塞栓術(TACE)、経皮的ドレナージ術などに積極的に取り組んでいるほか、末梢動脈瘤、ステントグラフト留置術後のtypeⅡのエンドリーク、肺、腎臓の動静脈奇形、腎血管筋脂肪腫等に対する塞栓術、肝切除術前の門脈塞栓術(PTPE)など幅広く行っています。また術後出血、産科出血などに対する緊急IVRも行っています。研究に関しては臨床研究のほか、新しい治療手技の開発を行っています。

核医学部門では、ほとんどすべての核医学検査を行っており、新病院では、最新鋭のPET検査機器が導入されました。内用療法についてはRa-223を用いた前立腺癌多発骨転移の治療や甲状腺癌術後のI-131治療、悪性リンパ腫に対するY-90イブリツモマブ チウキセタン治療については先駆的な取組みを行っています。


放射線腫瘍学部門では、2019年に新病院への移転に伴い、新規放射線治療機器として、TrueBeamおよびTrueBeam Novaris Txを導入しております。定位放射線治療や強度変調放射線治療といった高精度放射線治療技術を積極的に用いて治療しており、画像誘導放射線治療についてはほぼ全例に用いて治療しています。子宮頸癌を中心とした腔内照射でも画像誘導技術を用い、前立腺癌への密封小線源永久刺入法ではハイドロゲル直腸周囲スペーサを用いています。新宿、茨城、八王子における放射線治療の方法を統一化して、実質上、年間約1500症例を扱う施設として機能させるために、データベースの共通?共有化を推進し、治療ガイドラインを作成しました。このガイドラインは他の施設にも利用できる利便性の高いものとなり、東京医大マニュアルとして販売しています。

教育内容

主な研究領域(研究内容)

  • 画像診断学、画像診断と病理の対比、MRIの新しい撮像方法の臨床応用、CT/MRIを用いた臓器機能診断、画像解析(Tracer kinetic modelingなど)、画像診断とメタボローム解析の融合、機械学習を用いた画像診断
  • IVRの新技術の開発
  • 内用療法、画像解析技術を用いた骨病態の評価、腫瘍核医学、人工知能を用いた画像解析技術の開発
  • 放射線治療の臨床試験、新治療技術の開発、放射線治療におけるイメージングバイオマーカーの開発、放射線治療におけるメタボローム解析

担当科目名名称

放射線医学

講義概要

本研究室では画像診断学、IVR、核医学、放射線腫瘍学を横断的に学び、各分野の研究を行えるように指導しています。

画像診断学では各画像モダリティの画像構成についての基本そして対象疾患の臨床病理学的特徴を理解し、画像の理解を深めていきます。研究分野はほぼすべての臓器の画像診断の研究が可能であり、各自の日常臨床に直結した研究を行っています。

IVRに関しても画像ガイドで行うことが前提のため、画像診断学を十分習得したうえで、日常臨床に則した研究を行っています。

核医学は治療?診断のいずれにも応用されています。治療領域では内用療法の最適化を目指して研究を行っています。一方、核医学的診断としては人工知能を用いた腫瘍または脳変性疾患のradiomics研究を行なっています。

放射線腫瘍学については、豊富な症例数を生かし、各種疾患における臨床結果解析、薬物療法と同時放射線治療の第二相試験、放射線治療におけるイメージングバイオマーカーの開発、放射線治療におけるメタボローム解析などの研究を行っています。

大学院生が4年間の学生生活をフルに活かして研究の面白みを十分に味わえるよう、教職員がサポートする体制で大学院教育を行っています。

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