本学の新型コロナウイルスに関する医学教育の取り組み

COVID-19を通して、医療の現場、進歩する医学研究を学ぶ

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オンライン教育プラットフォーム「e自主自学」

 未曾有の感染蔓延のため、世界で多くの方が生命を落としています。オリンピックの延期など重要な行事も延期、縮小されるなど社会情勢もかつてないほどの影響を受けています。
 反面、医学生にとっては本疾患を通して疫学、公衆衛生学、予防医学、感染対策、治療トリアージなどすべてを包括して学ぶべき時でもあります。
 院内での業務(患者隔離、PCR検査、重症者の画像、手術トリアージ、治療、呼吸管理など)、チーム医療の形態は理解しておくべき内容です。
 そこで本学では、COVID-19の疫学?病態?診断?対策の講義ビデオを作成し、本学のオンライン教育プラットフォームである「e自主自学」にて「COVID-19 pandemicを深く理解しよう;疫学?感染対策から、診断?病態?治療まで」と題して講義ビデオを2020年6月から公開しました。

 この取り組みは、呼吸器?甲状腺外科学の池田德彦主任教授から提案され、教育委員会のメール会議で即決、林学長がこれを受け、速やかな実施と見やすい掲載方法の検討を、e自主自学を管理している医学教育推進センターに指示してスタートしたものです。
 内容は、極めてレベルの高い、学会のシンポジウムレベルの構成と個々の講演になっており、様々なメディアで不確かな情報が錯綜している現在、真の学問を伝えることを意識しています。一見難しそうですが、2年生以上なら十分理解は出来る内容であり、本学の建学の精神である「自主自学」の精神にのっとり、自主的に視聴して、自分の知識を整理し、合理的な行動につながることを期待しています。

 臨床実習再開にあたり、学生には健康チェック、感染対策(身体的距離の確保、マスクの着用、手洗い)、3密(密接、密集、密閉)の回避を大前提にこのCOVID-19に関する講義の受講を義務づけ、これらを徹底した上で7月から臨床実習を、日数を減らして再開しています。

 また、これらの動画は、学科?学年を問わず本学の学生なら誰でも「e自主自学」というプラットフォームを利用することで、いつでも視聴できるようになっています。ぜひ、積極的にご覧ください。
 COVID-19を通して、医療の現場、進歩する医学研究を学ぶ―常にアップデートし続ける本学の教育の取り組みをご紹介します。

COVID-19 pandemicを深く理解しよう;疫学?感染対策から、診断?病態?治療まで

 まず「総論」で、COVID-19の概略、全体像を理解するための講演を用意しています。
souron.JPG さらに、「各論」で、検査法、各臓器への影響、疫学、メンタルサポート、救急医療への影響等、テーマ別に幅広く掘り下げています。
kakuron.jpg そのほか、COVID-19について院内で行われる様々な講演を掲載しています。例えば、
欧洲杯比赛投注_欧洲杯预选赛-五大联赛直播@医学会主催の、第490回欧洲杯比赛投注_欧洲杯预选赛-五大联赛直播@臨床懇話会(2020年6月25日開催)の【特別企画】「ECMO導入を要した最重症例の集学的救命経過からCOVID-19病態を学ぶ」や第9回欧洲杯比赛投注_欧洲杯预选赛-五大联赛直播@市民公開講座(2020年8月開催)『今あらためて考える新型コロナの予防法 ~新型コロナウイルス感染症を 「正しく恐れる」ための知識の整理~ 』も、ここから受講できるようになっています。


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【学長メッセージ】学生に期待すること

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学長 林 由起子

 COVID-19の世界規模での拡大は、我々医療に携わる者、そしてこれから携わろうとする者全てに、生きた医学教育の場を提供してくれています。
 本学では、溢れる情報の中から、医療者として正しい感染予防の知識を学び、日々刻々と変化する医療現場の状況を知り、相次いで報告される研究成果をタイムリーに把握し、自ら考え、吸収し、糧とする、という能動的な学びのガイド役として、2020年6月より、e自主自学に「COVID-19 pandemicを深く理解しよう」という特別コースを設け、適宜、最新情報を追加しています。これらのコンテンツを積極的に活用し、感染症に対する正しい知識を学び、物事を多角的に捉え、自ら考える力を身につけて欲しいと思います。

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